オイル交換の時期の目安はいつ?|汚れたら交換は本当か?

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エンジンオイル

みなさん、エンジンオイルってちゃんと交換していますか?

私はときどきサボってしまうタイプです(笑)

エンジンオイルはいつ交換したら良いのかって、ちょっとわかり難いですよね。

カーショップやガソリンスタンドなどで点検をしてもらうと「オイルが汚れてるからそろそろ交換ですよ~」なんてよく言われますが、あれって本当に正しいんでしょうか?

この記事では、エンジンオイルの交換時期の目安について詳しく解説します。

もくじ

エンジンオイルの汚れについて疑問

突然ですが、先日サケノリの知人が車のエンジンのかかり具合が悪く、近くのガソリンスタンドに点検してもらった時の話をします。

結果としてはバッテリー自体が古く交換が必要だったらしいのですが、さらに「エンジンオイルもかなり汚れていて早めの交換が必要です」と言われたそうです。

しかし知人はつい1ヵ月くらい前にオイル交換をしており、距離もあまり走っていなかったそうです。

それでも車のオイルゲージを見せてもらうと、確かに黒く汚れているように見えたそうです。

でもこれってエンジンオイルの交換が本当に必要なんでしょうか?

エンジンオイルの6つの役割りに注目

オイル交換の時期を正しく理解するためには、まずエンジンオイル自体がどのような役割りをしているのかを知っておく必要があります。

エンジンオイルの役割りには、下記の6つが挙げられます。

1.潤滑作用

エンジン内部のピストンとシリンダーの摩擦を低減します。両手を擦ると摩擦で手が痛くなってしまいますが、手を濡らすことで摩擦が低減され擦りやすくなりますよね。

それと同じで、エンジンオイルは金属同士の摩擦を抑える役割りをしており、部品の摩耗をしにくくしています。

2.冷却作用

エンジン内部で発生した熱をオイルが吸収し、熱を逃がす役割りをしています。もしもエンジンオイルがなかったら、内部の熱がこもってしまいオーバーヒートしてしまいます。

3.密閉作用

ピストンとシリンダーの隙間を埋め、圧力を逃がさないようにしています。注射器は押し子(指で押す部品)の先端にガスケットが付いているので、注射針の先端から薬品が出ますよね。エンジンオイルはガスケットみたいな役割りもしています。

4.応力分散作用

金属同士が触れ合う際のクッションみたいな役割りをしています。エンジンオイルには粘り気があるので衝撃を吸収してくれます。

5.防錆作用

エンジン内部を錆から守ります。私生活のなかでも錆びては困るものって油を塗っておいたりしますよね。最近の車はアルミが多く使われるようになってきましたが、それでもまだまだ防錆作用は重要であると言えます。

6.洗浄作用

エンジン内部では、金属同士が擦れ合うことで発生する金属粉や、燃えかすなどの汚れが発生します。エンジンオイルはこの汚れを取り込んで循環することで洗浄してくれています。

エンジンオイルが黒く汚れるのは、これらの汚れをたくさん取り込んでいるためです。

エンジンオイルを溜めておくオイルパンには、汚れをろ過するためのオイルストレーナーというフィルターが付いていますが、汚れがたまりすぎると目詰まりしトラブルの原因になってしまいます。

オイルが汚れたら交換しなければいけない理由はここにあります。

ベースオイルの種類について

エンジンオイルは、大きく分けてベースオイルと添加剤からできています。

そしてベースオイルは性能に応じて3種類に分類されます。

・化学合成油
原油を常圧蒸留して最初にできたナフサから化学合成されたものです。
一番搾り的な、原油から抽出された良い部分が使われています。
化学合成油は燃えにくく劣化しにくく洗浄効果が高い性質があり高性能です。
欠点は、価格が高価だということ。
・鉱物油
原油を常圧蒸留して最後に余った部分から不純物を除去しつくられたもの。
パラフィンというロウのような成分が残っているため燃えやすい。
そのためオイルの量が減りやすく、劣化しやすく洗浄効果が低い
安価な価格で購入できるので、小まめにオイル交換する人向け。
・部分合成油
簡単に言ってしまえば、上記の化学合成油と鉱物油を混ぜたもの。
性能や価格にバランスが取れており購入しやすい
配合比率は各オイルメーカー社外秘となっているが、1%でも化学合成油が配合されていれば部分合成油と言えてしまうので、あまりにも安いものは注意が必要。

エンジンオイルに含まれている添加剤について

添加剤というのは、前述したエンジンオイルの6つの作用を実現するためのものです。

添加剤には、粘度指数向上剤、洗浄分散剤、酸化防止剤、流動点降下剤、防錆剤、摩擦調整剤、極圧剤、消泡剤、着色剤などがあり、これらはすべて非常に重要な役割りをしています。

そして添加剤は酸化等で劣化します。

添加剤が劣化したオイルは、もはやエンジンを保護することはできないので新しいオイルに交換する必要があります

オイル交換時期の目安

さて、以上を踏まえまして一般的なオイル交換の目安をまとめます。

(同じベースオイルでも各社性能差はあるので下記交換目安と異なる場合もあります)

鉱物油のオイル交換目安

走行距離 3000キロくらい

使用期間 3ヵ月くらい

部分合成油のオイル交換目安

走行距離 3000~5000キロくらい

使用期間 3ヵ月~6ヵ月くらい

化学合成油のオイル交換目安

走行距離 5000キロ~10000キロくらい

使用期間 6ヵ月~1年くらい

オイルの汚れで判断するのは危険?

エンジンオイル

さて、冒頭で述べた知人の話。

1ヵ月前に交換し走行距離もあまり走ってませんでした。

でも点検してもらった時、オイルは黒く汚れていました。

これって、どういうことなんでしょう?

実は知人は普段、オイル交換をきちんとしていない人でした。

いつも真っ黒になるまでオイルを使用していたんですね。

それで1ヵ月前にオイル交換をする際に、店員さんから価格は高いけれど長く使えるので良いオイルを勧められ交換したそうです。

知人が交換したオイルは化学合成油でした。

化学合成油って、洗浄分散剤という高価な添加剤が多く含まれているので洗浄効果が高いものが多いんですね。

普段オイル交換をサボっていた知人の車はオイル汚れがもともと酷く、オイル交換後も内部でこびり付いていた汚れを洗浄効果の高いオイルがきれいにしてくれたので、新しく交換したオイルはすぐに汚れてしまったんです。

逆に価格が安い鉱物油は、洗浄効果が低いのでエンジン内部の汚れをあまり落としてくれません。

つまりオイルゲージをチェックしても化学合成油と比べれば汚れにくいと言えます。

以上のことから、オイルの汚れだけでオイル交換の時期かどうかを判断するのは正しいとは言えません。

オイル交換してからどのくらい走ったのか、前回のオイル交換はいつだったか、をまずはチェックすることが必要です。

それと合わせてオイルゲージでオイルの汚れ具合は参考とするのが良いでしょう。

まとめ

オイル交換は、使用しているオイルの種類に応じた交換のタイミングを守りましょう。

オイルゲージの汚れは参考程度で。

あと一つ注意があります。

オイル交換をしたけどまったく走ってなくてオイルがきれいな場合でも、使用期間が過ぎていたら交換をオススメします。

エンジンオイルに含まれる添加剤は劣化するので、そのまま使用するとエンジンの性能が低下しトラブルの原因になる場合があります。

きちんとしたオイル交換で、安心したカーライフを楽しみましょう。

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