クルマを持っている人であれば、車検代はできるだけ安く済ませたいと考えている人も多いと思います。
そしてその悩みは、カーディーラーやクルマ屋にまかせっきりにさえしなければ、たいていは解決することができます。
この記事のポイントを押さえることで、今までの車検費用をかなり抑えることも可能だと思うので、ぜひ参考にしてみてください。
車検費用を安く済ます方法は、全部で3つあります。
結論を先に言ってしまうと、一つ目は自分で車検を通す、二つ目は車検基本料や作業工賃が安い業者を探す、三つ目が整備内容を調整する、の3点です。
なぜ車検費用が安くなるか?理由は以下の通りです。
1.自分で車検を通す。
一般的にユーザー車検とよばれるもので、自分で近くの陸運支局へ行き、書類の手続きや検査コースも自分で行う方法です。
この方法であれば、車検業者へ支払う車検基本料や代行手数料を節約することができます。
2. 車検基本料、作業工賃の安い業者を探す。
車検基本料や作業工賃は、業者によってけっこう違います。
一般的にはブランド力のあるカーディーラーは高い傾向にあり、カーショップやガソリンスタンドなどだと比較的安いと思います。
また同じカーショップやガソリンスタンドでも、各社価格が異なるのと、イベントや特典などで付加価値が付く場合もあるのがポイントです。
3.整備の内容を調整する。
車検を業者に依頼する場合、必ず見積りを取ると思いますが、提案された全ての整備をやらないと車検が通らないわけではありません。
中には不要と思われる整備項目もあるので、業者にまかせっきりにせず、自分にとって本当に必要なのか、いますぐ実施すべきなのかをしっかり検討しましょう。
車検が安くなる理由は以上です。
では、今度はそれぞれの項目について深堀りしていきます。
車検を安く済ますための具体的な方法
1.自分で車検を通す場合。(ユーザー車検)
ユーザー車検で行うことは下記の3つです。
- 書類の手続きをする。
- 車検コースに入る。
- 新しい車検証をもらう。
以下で、それぞれ詳しく解説していきます。
・書類の手続きをする。
必要な法定費用は、自賠責保険代、重量税、印紙代です。
自賠責保険の発行は、陸運局周辺の代書屋でやってもらえます。
自信がなければ車検書類も一緒に作成してもらいましょう。
書類ができたら受付窓口へ行きます。
あっちこっち行かされますが、言われた通りに書類を出せばOKです。
・車検コースに入る。
さて、いよいよ車検コースに入ります。
初めての方はドキドキだと思いますが、ハザードランプを点滅しておけば検査員がフォローしてくれます。
どうしても不安な方は、事前に見学者通路へ行けば、どのような検査をしているのか事前に見ることもできます。
ポイント1 検査で落検したらどうすれば良い?
陸運支局周辺の工場で点検してもらいましょう。
よく落検するのが、ヘッドライトの光軸不良、ブレーキランプ等の電球切れですが、この程度であればすぐに直してもらい、もう一度車検コースへチャレンジしましょう。
落検内容によっては、その場で修理できないこともあります。
・新しい車検証をもらう
検査に合格したら窓口へ戻って新しい車検証をもらいましょう。
また新しい車検ステッカーも一緒にもらえるので、貼りかえるのを忘れないようにしましょう。
ポイント2 ユーザー車検は、不慣れな人にとっては逆に手間?
ユーザー車検は、最も安く車検を通せますが、初心者やクルマにある程度精通していない場合は、あまりオススメできません。
また年式が古かったり走行距離がけっこう走ってる場合は、現地対応できない修理箇所があるかもしれないので、車検業者に依頼してしまう方が楽だと思います。
なお、ユーザー車検は、事前に法定点検を受けておく必要があります。
2.車検基本料、作業工賃の安い業者を探す場合。
車検基本費用は、各社まちまちです。
軽自動車の場合を例にすると、だいたいこんな感じです。
軽自動車の車検基本費用の一例
A社:24150円
B社:13000円
C社:28710円
※ここでの車検基本費用とは、各社の車検費用から法定費用を差し引いたものであり、整備代は含まれていません。
※各社によって車検基本料、代行費用、テスター代など、呼び方は複数あります。
比較してみると、同じ車検を通すにしても1万円近く違います。
そして実際はこれらの費用に整備代が加わります。
整備代はクルマの状態によりけりなので一概には言えませんが、作業工賃のレバレートは各社違います。
できれば相みつをとって比較検討すると良いでしょう。
3.整備の内容を調整する場合
ここで大きく金額差がでます。
注意しておきたいのは、提示された整備をすべてやらないといけないわけではありません。
車検の合否判定は、保安基準に適合しているかどうかで決められます。
例えば電球が切れている、はみ出しタイヤ、ウォッシャー液が出ない、下回りのブーツ類が切れている・・・などの安全性に問題がある場合は不合格となります。
逆にオイル類の未交換やエアコンフィルターが汚れている、ベルトが摩耗しているなどの部分は、クルマが故障するリスクはありますが車検の合否には問われません。
もちろん故障しないクルマに乗るために整備は必要ですが、業者によっては車検に必要だからと言って不要な整備やケミカル類を無理やり売りつけてくる場合があります。
クルマの知識がないからといって、すべて「YES」と言ってしまうと、完全にカモとなってしまうので注意しましょう。
数社の見積りを見比べる、または自分で判断が難しければ見積りを一旦持ち帰り、詳しい人に相談してみるのが良いでしょう。
まとめ
車検を安く済ませる方法は、自分で車検を通す、車検基本料や作業工賃の安い業者を探す、整備の内容を調整する、の3つです。
そして今までの説明から、以下のことが導き出せます。
- 比較的新しいクルマであれば、ユーザー車検でも十分にパスできる。
- 車検はクルマの安全性の確認をする。
- 整備はクルマが故障しないためにやる。
- 一般的にカーディーラーが高いのは、クルマが故障しないための+クルマを快適に保つための整備が入っているから。
- 無駄な整備を省きたいのであれば、相みつで比較するか、クルマに詳しい人に相談する。