こんにちは、サケノリです。
今回のテーマは、カーリースの『残価』についてお話します。
リースって少し前までは法人契約のイメージが強かったですが、最近は個人向けカーリースが流行ってきており、気になっている人も多いですよね。
でも初めてのカーリースだと、わからないことも多いと思います。
そして初心者の方から最も多い質問が、残価なんです。
今回の記事で、みなさんの一番の疑問を解決していきたいと思います。
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まず最初に、少しだけ自己紹介をします。
このブログ(Various Colors)の管理者で、サケノリといいます。
現役の営業マンで、車の販売(カーリース含む)や買取査定をしています。
車関係の資格だと、主に自動車査定士・自動車整備士・保険募集人を持っています。
ブログの内容は主に、自動車関係がメインとなってます。
今後も有益な情報を発信し、たくさんの方の疑問を解決していきますので、どうぞよろしくお願いします。
ではさっそくいきましょう。
カーリースの残価とは、車の将来の価値のこと
カーリースの契約って、1年とか5年とか10年とか、いといろ選べます。
例えば5年でリース契約したとしたら、5年後の車の価値を残価といいます。
あなたが500万円の新車を買おうとしていて、でも乗っても5年くらいかなと思っていたとします。
カーリースを利用すると、あなたが必要としている5年分だけ車を買うことができるんです。
仮にその車が5年後に100万円の価値があるとした場合、残りの400万円を5年間で分割してリース契約します。
(実際には400万円だけではなく、税金や諸費用・メンテナンス付きリースの場合は整備代などがプラスされます)
この例だと100万円が残価となるわけですね。
そしてあなたは、100万円の残価は支払わなくていいかわりに、5年後はリース会社に車を返却します。
注意点は、この場合100万円の価値がある状態で返却しないといけません。
これがカーリース(借り物)と呼ばれる由縁ですね。
リース会社は返却された車をどうするのか?
先の例だと、リース会社は500万円の車を仕入れてあなたに貸出し、リース契約が終われば400万円まで回収したことになります。
でもまだ100万円マイナスですよね。
なのでリース会社はこんな感じで、残りの100万円を回収します。
- オートオークションへ出品
- レンタカー登録する
- 中古車として販売
- 再リースや中古リースとして貸出し
もしあなたがリース契約後もその車に乗り続けたい場合は、上記の3で車を買取するか4の再リースを選択します。
なんで残価なんか設定するのか?
カーリース利用者側の目線で考えると、残価分が差し引かれるので、その分毎月のリース料金が安くなります。
ただしカーリースは契約年数分の税金や車検費用、整備費用なども月額料金に含むので、オートローンと金額を比較するのは正しくありません。
リース会社目線で考えた場合、貸し出したリース車両は必ず同じリース会社に戻ってきます。
言い換えれば、先に述べたオートオークション、レンタカー、中古車販売、再リース、中古リースのビジネスチャンスが100パーセントの確率で返ってくるわけです。
現金一括やオートローンで車を売ってしまったら、自分のところに戻ってくるかの保障はありませんからね。
設定残価より実際の残価が下がった場合どうなる?
まず車の価値が下がる原因は、主に2つあります。
- キズやヘコミ、事故や過走行が原因
- 車の市場価値(人気)が下がる
1に関しては、車の返却時に原状回復費用を請求されます。
さすがに細かいキズやヘコミまではないと思いますが、ドアがべっこりへこんだらその修理代、事故歴があれば価値の低下分、過走行の場合は1キロ何円みたいな感じです。
これは基本、自分に原因があるので仕方ない部分もあるかと思います。
2に関しては、カーリースの契約形態によって扱いがことなります。
カーリースは、専門的に分類すると『オープンエンド』と『クローズドエンド』という2種類に分けられます。
結論だけ言ってしまうと、オープンエンド契約はリース契約者(つまりあなた)が、クローズドエンド契約はリース会社が背負うことになります。
詳しくは別の記事でまとめていますので、気になる方は参照してみてください。
リース契約終了後の請求は回避したい
まず100パーセントの回避は無理です。
リース会社からしたら、100万円の価値がある車を返してもらう契約なのに、実際は80万円しか価値がなかったら困ってしまいますよね。
でも、それじゃ不安でカーリースなんて利用したくない、って思ってしまう方。
いくつか回避方法を紹介します。
- リースを延長(再リース)する。
- 特定のプランやオプションで契約する。
リースを延長(再リース)する。
再リースは、すでに設定された残価から、再リース終了時の残価を差し引いてリース契約を組みなおします。
ちょっとわかりにくいので、500万円の車の例で解説します。
5年後の残価は100万円でしたが、大きなキズをつけてしまい20万円の価値が下がったとします。
その場合、本来は車を返却し20万円支払わなければなりませんが、再リースをするとこんな感じになります。
(2年間の再リース、2年後の残価が20万円と仮定した場合)
- 100万円から2年後の残価20万円を差し引き80万円で再リース契約する。
- 実際は2年分の税金や車検代、メンテナンス尽きリースであれば整備代は別途加算)
- 2年後の車に20万円の価値があれば原状回復費用の請求なし。
ちょっと裏技みたいな感じですが、原状回復費用で困った場合に検討してみてください。
特定のプランやオプションで契約する。
特定のリース会社やリースプラン、オプションなどを利用すると、原状回復費用をほぼ回避できます。
主なものは以下のものです。
- オリックス・カーリースの譲渡プラン
- おトクにマイカー定額カルモくんの乗り放題プラン
それぞれ条件がありますが、あなたの条件に当てはまるのであれば、検討しましょう。
詳しくはそれぞれ別の記事でまとめていますので、ここでは割愛します。
今回のまとめ
今回はカーリースの残価について解説してみました。
カーリース初心者の方にとっては少し難しい内容だったかもしれませんが、お役に立てましたでしょうか?
残価とは、将来の車の価値のことです。
車両価格から残価を差し引くことを残価設定といい、その残価分だけ毎月の支払金額が安くなります。
ただしリース終了後の車に、設定された残価と同価値がないと、原状回復費用としてあなたに追加請求される場合もあります。
もし原状回復費用を回避したいのであれば、再リースで様子をみるか、初めから回避できるリース会社やプランで契約しましょう。
今回は以上です。